松 本 和 明  Matsumoto Kazuaki


日本最大のうるし樹液産地、岩手県浄法寺町でのうるし掻きの様子。
「これはかなりの大木でやりがいがありました。もうここでも大きな木は
だいぶ少なくなりましたよ」と松本さん。

 

松本さんは、うるし樹液の品質・毎年の出来・保存状態・熟成度などを敏感に感知し、各うるしの個性を最大限に引き出す“生うるしのソムリエ”。木から流れるうるし樹液と、業者から購入する日本産うるしがあまりにも違うのに衝撃を受け、ほんものの最高を求めて“うるし掻き”という禁断の世界に足を踏みいれてしまったという人だけに、そのこだわりには並々ならぬものがあります。見極めの基準は、以前凝ったことのあった日本酒。繊細な日本の“酒作り”の技術がうるしにも当てはまると気付いた彼は、新たな視点でうるし文化を見つめ直し、凝り固まった世界を解きほぐし広げようと決意しました。その、工芸家には珍しい柔軟さは、クリスチャンの家庭というバックグラウンドと、そこで学んだ聖書の世界観によって育まれたものなのかもしれません。まだ若いので新米に見られ、よく固定概念の強い漆職人さんに説教されるそうですが、実は既に職歴25年以上という、うるし人生まっしぐらの男なのです。


松本和明
1970年、香川県高松市出身。塗師の父より幼少の頃から仕事を教わる。香川県漆芸研究所の研究生・研究員を修了。2000年、文化庁の委任団体、日本うるし掻き技術保存会の研修生として岩手県に赴き、うるし掻きの技術を習得する。2001年の夏以降、四国を中心にうるしを掻く。現在は主に岩手県“浄法寺うるし”“阿波うるし”にて作品製作中。
平成17年度文化庁新進芸術家国内研修制度の研修者となる。
文化庁委任団体 日本うるし掻き技術保存会準会員。

 

松本和明 紹介/産経新聞 記事「讃岐人」


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